目次
- ぎっくり腰を早く緩和させるには温める?冷やす?
- それでは、その場所をどれくらい冷やせばいいのでしょうか。
- アイシングの種類
- 1、アイスバッグ
- 2、スーパーの袋に入れてアイスバッグを作る。
- 3、医療用の保冷剤、冷凍食品を買った時にもらう保冷剤を使う
- 4、湿布
- アイシングのやり方
- アイシングの効果
- 1、患部の熱を急速に取り除いてくれる。
- 2、冷やすことによって、患部の血管が収縮する。
- ぎっくり腰は温めるほうがいい?
- お風呂は入っていいの?
- ぎっくり腰はどんな状態をいうのか
- ぎっくり腰を早期に治すための体操
- 1、深呼吸
- 2、足首を動かす体操
- 3、膝を抱える体操
- ぎっくり腰に効く足踏み運動
- 何に効果があるの?
- やると悪化する動きや体操はあるのか
- 1、ストレッチ
- 2、同じ姿勢
- まとめ
不幸にもぎっくり腰にあってしまったとしても、適切な対処を取ればぎっくり腰はすぐに良くなります。
ただ、ぎっくり腰が起こったときに冷やせばいいのでしょうか。それとも温めればいいのでしょうか。ぎっくり腰では対処によってその後の症状が大きく変わってきます。さらに、ストレッチなどの対処法によっても大幅に症状が改善されます。
ぎっくり腰では、すぐにアイシングしなければいけません。そのために必要なことを千葉県八千代市の整体師が述べていきます。
ぎっくり腰を早く緩和させるには温める?冷やす?
まず、ぎっくり腰が起こったときは何をすればいいのでしょうか。
ぎっくり腰の患部を触ってみて熱い場合はすぐに、アイシングをして冷やす(冷却)してください。「熱い=熱がある状態」です。熱をしっかりとっていくことをするだけで、ぎっくり腰の状態は半分ぐらいよくなります。これだけでも、歩ける程度には回復します。
それでは、その場所をどれくらい冷やせばいいのでしょうか。
まずはアイスバッグ、医療用保冷剤などで、患部(痛いと思うところ)を冷やしてください。基本的に1時間に1回20分冷やします。この作業を最低3日は続けます。理由は、一度冷やすだけでは、患部(痛めてる場所)の熱はなくなることがなく、繰り返し冷やすことで効果をさらに出せるからです。
【注意】:アイシングをした最初の7分は皮膚が焼けるように痛みを感じます。これは、冷やしてる時の痛みです。(ぎっくり腰が重傷なら炎症がきついので、気持ちよく感じます)7分後には、感覚が麻痺して痛みすら感じなくなります。そこから13分間で体の芯まで冷やしていくので、最初の7分間は我慢してください。
アイシングの種類
アイシングするにもいろんな種類のアイシング方法があります。上から順番に急性期(動けないぐらいの痛み)のぎっくり腰をしたとき、実施したほうがいい順番に並べてあります。
1、アイスバッグ
上の写真は薬局などでも売ってるアイスバッグです。家の冷蔵庫の氷を12個入れ、水は氷が浸るほど入れてください。
急性期のぎっくり腰でアイスバッグが一番いい理由は、凍傷にならずに、一番患部を冷やしてくれるからです。生地も水滴がつかないようにできているため、体が無駄に冷える心配もなく、体の中までどんどん冷やしてくれます。アイスバッグは直接肌に当てて大丈夫です。
・メリット:直に当てても凍傷せず、冷やすことができる。
・デメリット:家にない場合がある。氷がないとできない。
2、スーパーの袋に入れてアイスバッグを作る。
急にアイスバッグが必要になったとしても、家に置いてないことがあります。多くの人はぎっくり腰になる想定してないものです。
そうしたとき、スーパーの袋を二重にして、その中に、氷と水を3分の1ほど入れてください。これで、即席アイスバッグの出来上がりです。これも直接、肌に当て問題はありません。
・メリット:家にあるものですぐできる。
・デメリット:斜めにすると溢れる恐れがある。氷がないとできない
3、医療用の保冷剤、冷凍食品を買った時にもらう保冷剤を使う
医療用の保冷剤は、アイスバッグよりも冷たくなっています。しかし、皮膚が冷えすぎて、凍傷になってしまいただれてしまう恐れがあります。少しめんどくさいですが、キッチンペーパーを皮膚面にまいて患部を冷やすように当ててください。
メリットは:何回でも使い回しできる。
デメリットは:保冷剤自体が冷たすぎて、直につけると凍傷になる。
4、湿布
湿布は炎症を抑える薬が入っています。自分で歩ける程度のぎっくり腰の場合は、自ら貼ることも可能です。貼り方は、痛いところに直接貼ってあげてください。
注意:布温は温湿布ではなく、必ず冷湿布を貼ってください。
メリットは、手軽で簡単。動きながらつけることができる。
デメリットは、匂いがする。皮膚がかぶれる恐れがある。
アイシングのやり方
では、どうしたらアイシングができるのか、解説していきます。
以下が、腰を痛めてるとき、一番楽な姿勢でできる方法です。
立ったまま、痛めている患部に直接当ててください。そして、ベルトでアイスバッグをしっかり止めてください。ベルトがない場合は、ゴムのズボンで対応してください。
ゆっくりアイスバッグを抑えながら痛い方を上にして横向きになってください。
注意点として、写真のようなアイスバックの場合、真ん中にベルトを当ててしまうと、すぐにずれてしまう可能性があります。そのため、右の写真のように、フタのところからずらして巻いてあげるようにしてください。
もしアイスバッグがずれた状態で手を当て続けると、腰を捻る姿勢になるので、腰が悪化してしまう恐れがあります。できるだけズレ防止をするために、蓋の部分を避けてベルトを巻くようにしてください。
もし、ベルトを巻くのも痛ければ、ズボンなどに挟んで寝転ぶだけでもいいです。
アイシングの効果
ここからは、アイシングはどんな効果があるのか説明していきます。
1、患部の熱を急速に取り除いてくれる。
風邪を引いたときに氷枕で頭を冷やすのと一緒で、熱を取り除いてくれる働きをします。
2、冷やすことによって、患部の血管が収縮する。
患部を冷やしてから20分後、アイシングをやめると、血管が拡張され、血液がどっと流れ出ます。この血液の中には酸素が含まれていて、酸素によって筋肉の再生を促す働きがあります。
ぎっくり腰になると、患部の血液量が減ります。これは、患部の筋肉が腫れ上がり、血管を圧迫してしまうからです。まるで満員電車の中に入って身動きができないように、血液も流れなくなります。
一方でアイシングをしたあとは、患部の腫れが引きます。また、滞っていた血液が流れるようになり、筋肉の再生を促しやすい効果もあります。
ぎっくり腰は温めるほうがいい?
ではなぜ、ぎっくり腰のときに温めてはいけないのか理由を説明していきます。
腰の状態が触って熱い場合は、温めると悪化します。なぜなら、急性期だからです。急性とは、患部が炎症を起こして熱を持っている状態です。
熱のある状態で患部を温めると、さらに炎症が強くなり、痛みが増幅してします。そのためギックリ腰の場合、最短でも3日間は温める行為は控えてください。
ただ、「足だけならいい」「ふくらはぎなら良い」と思って温めてしまう人もいるのですが、これも熱があるぎっくり腰の治るスピードを、遅らせています。なぜなら、ふくらはぎを温めしまうことによって、血液が同時に温まってしまうからです。
血液は全身をめぐるので、ふくらはぎの血液が温まると、全身の体温上昇を促してしまうのです。そのため腰の温度まで上がって炎症がひどくなり、痛みが増してしまうようになります。
お風呂は入っていいの?
お風呂は最初の2日間は控えてください。お風呂に入ると体が温まり、炎症がひどくなって、痛みが増強するからです。どうしても気持ち悪くて汗を流したい場合、シャワーでさっと終わらすことをオススメします。
ただし、シャワーだけでは冬場は寒くて冷えてしまうので、なるべくお風呂に入らないようにして寝たほうがいいでしょう。
それでは、どのような場合に腰を温めてもいいのでしょうか。
それはぎっくり腰が発症して3日後からです。状態で把握するなら、少し歩ける程度になったぐらいの時期です。
ぎっくり腰はどんな状態をいうのか
それでは、そもそもぎっくり腰の状態はどうなっているのでしょうか。ぎっくり腰とは、筋肉の部分断裂が起こり、炎症が起こっていることをいいます。炎症が起こると熱で痛みが出てしまい、動きにくい体を作ってしまいます。
ぎっくり腰が酷すぎて治らないときは、病院に行って診断をしてもらってください。
- アイシングして1週間経っても全く症状が変わらないとき。
- 何もしてなくて、寝ているだけで足が痺れて来たとき。
- 脂汗をかいて夜眠れないほど痛むとき。
これらの症状がある時は、すぐに病院で検査を受けてください。1の症状がある場合は、ぎっくり腰がひどくなりすぎて、ヘルニアになっている可能性があります。ヘルニアとは、髄核(ずいかく:背骨と背骨の間にあるゼリー状のもの)が飛び出てしまい、神経を圧迫して、神経症状的に痛みが出ている状態です。
2の症状の場合も1と同様にヘルニアの疑いがあります。お近くの整形外科でレントゲンとMRIを撮ってください。
3の症状が出ているときは、内臓からくる急性腰痛になっている可能性があります。急性腎炎や急性肝炎などの症例が疑われますので、お近くの整形外科でレントゲンとMRIを撮ってください。
ぎっくり腰を早期に治すための体操
アイシングなどによって応急処置をしたあと、痛みを和らげることを考えなければいけません。そのために効果的なものとして体操があります。
1、深呼吸
急性期のぎっくり腰は動くこともできないくらい痛いです。足を動かすだけで、ビクッとする痛みが走ります。そのような状態のときは、寝ながらできる運動として「深呼吸」をしてください。
呼吸する時は胸式呼吸で、胸まで空気を入れることを意識してください。胸式呼吸を意識する理由は、肋骨が動くと呼吸がしやすくなるからです。腰を痛めている時は呼吸が浅くなってしまいます。そのため、神経バランスが崩れてちょっとしたことでも痛みを感じやすくなるのです。
深呼吸をして、肋骨が動くようにしておけば、呼吸も深くなり、興奮した神経の働きが抑制されていきます。呼吸の速度もゆっくりになり、横隔膜をしっかり使った呼吸にもなります。そうすると腹圧が下がり始め、皮膚のゆとりができ、炎症を抑えることができるようになります。
2、足首を動かす体操
寝てばかりで体が固まると、体を動かし始める瞬間、ぎっくり腰の症状が悪化させてしまうことがあります。それを防いでくれるのが、足首を動かす運動です。足首を動かすだけで、歩いているときの下半身の動きを再現できるからです。
このとき、足首を大きく伸ばし、そして大きく戻していきます。筋肉は全身が繋がっていて、この2つの動作をするだけで背中の筋肉も動きます。収縮と弛緩が自然とできるようになるのです。
実際の手順としては、以下のようになります。
① おもいっきり足首を伸ばしていき、3秒キープして戻します。
② アキレス腱を伸ばすようにつま先側を最大限あげていき3秒キープします。
片方の足が終われば、次の足にいきます。交互に合計3クールぐらいを1時間に一回の頻度でしてあげてください。
3、膝を抱える体操
膝を抱えてあげるだけで、お腹の筋肉(腸腰筋)を動かすことができます。腸腰筋とは、骨盤を支える筋肉のことです。
ぎっくり腰になると、骨盤が後傾して抜け腰という状態になります。この状態だと、お腹の筋肉は常に縮んでしまいます。この筋肉を稼働させておくと骨盤の位置が戻るので、ぎっくり腰が治りやすくなります。
やり方は以下のようになります。
1、上向きになり、片膝を曲げる
2、ゆっくりと両手で膝を持ち肘を曲げて軽く引き上げる
3、お腹が軽く縮こまった感じがするところで3秒とめてキープ
4、反対側も一緒のようにする
これが終わったら、次のステップにいきます。このときは以下のようになります。
5、両膝を立てます
6、両手を膝の上に持ってくる
7、ゆっくり肘を曲げるようにして膝を胸に近づける
8、その体勢のまま3秒キープする
1時間に一度この運動をすると、体が固まらないで治りやすい体になります。
ぎっくり腰に効く足踏み運動
また、ぎっくり腰のときに痛みを和らげる他の運動に、「立って足踏みをすること」があります。足踏みするのは、「歩く」と同じぐらいの全身運動になり、腹の筋肉も背中の筋肉も使えます。
何に効果があるの?
足踏むするとお尻の筋肉の中臀筋(ちゅうでんきん)がしっかり働いてくれる動きをします。中臀筋に筋肉がつくと、お尻がヒップアップされて後ろに倒れていた骨盤の位置が立つ骨盤の位置となり、ぎっくり腰になりやすい骨盤から、なりにくい骨盤に変えことができます。
やり方は、
1、目線をまっすぐにして立ちます
2、太ももをいつも歩いている位置よりも、少しあげる感じで足をあげます
3、腕をも大きく振るようにします。
4、左右、繰り返しやります。
時間は、3分からでも大丈夫です。立てないぐらいの痛みがあるときは控えてください。1人で何も持たないで立てるようになってから足踏み運動するようにしましょう。
やると悪化する動きや体操はあるのか
1、ストレッチ
ストレッチをやりすぎてしまいますと、筋肉を伸ばしすぎてしまいます。痛めている筋肉を無理に伸ばして傷つけてしまい、完治速度が遅くなる恐れが多いため、避ける運動になります。
2、同じ姿勢
同じ姿勢になるのと一定の筋肉に負荷がかかります。組織の修復をするのが一番なので、同じ姿勢は、極力控えるようにしてください。例えば、長時間の立ちっぱなし、座りっぱなしは厳禁です。できれば1時間に一度、痛くても動いて体の硬直をほどいてやると良いでしょう。
まとめ
ぎっくり腰の時は、温めることをやめて、アイシング(冷却)をすることを当院はオススメします。当院は千葉県八千代市で運営していますが、ぎっくり腰で来院した患者さんには、まずアイシングを的確するようにと指導しています。
アイスバッグで1時間に一回20分ほど冷やし、これを1日に最低10回ほど行うと急速に炎症を抑えてくれるので、3日間もすれば動ける体になります。
しかし、無理をしないでください。動ける体といってもハードなトレーニング(筋トレ)などはまだできないです。まずは歩くことがからしっかりやっていきましょう。そうすれば、自然とぎっくり腰は改善していきます。