ギックリ腰になってしまうと立っていられないぐらい辛いです。しかし、もっと辛いのが座った姿勢から立ち上がる瞬間にピキッと腰に激痛が走って立てなくなってしまうことです。
さらに、座ったままの筋肉が固まってしまい、まったく身動きがとれなくなってしまうこともあり、トイレにいけない心配もあります。
立ち上がれるのか不安を抱えたままでは、座りたいのに不安で座れません。いったいどうしたらいいのか、わからないではないでしょうか。
そんなあなたの不安を解消するために、千葉県八千代市の整体師が「ぎっくり腰で座った姿勢から立ち上がる方法」を解説していきます。
ぎっくり腰で座った姿勢から立ち上がり方
はじめにぎっくり腰で椅子や地面に座ると立てなくなる理由を説明していきます。
ぎっくり腰の状態で座った姿勢から立ち上がれなくなるのは、下記のように骨盤を後傾にしてしまい背中から腰の筋肉を伸ばしきってしまうからです。
痛めてる腰の筋肉を伸ばしきってしまうことで立ち上がれない理由は2つあります。
1つ目は、筋肉が伸びきった状態で固まり、動かなくなることです。筋肉はゴムのように伸ばしたり縮めたりすることで関節を動かす役割を果たします。
しかし、筋肉を一定方向にひっぱり続けることにより、筋肉の稼働性がなくなり関節が動かなくなってしまいます。
座っているときに骨盤後傾の姿勢でいると、腰の筋肉を長時間伸ばし続けることになり、背骨の関節を動かすことができなくなってしまうので立ち上がりにくくなります。
2つ目は、腰の筋肉を伸ばし続けると筋肉の膜(筋膜)を傷つけて動けなくなるからです。
ぎっくり腰は筋膜がなんらかの影響で傷ついてしまい痛めている状態のことをいいます。ぎっくり腰のとき、痛みを少なく体を動かすには、筋膜をこれ以上傷つけないようにすることが鉄則です。
しかし、骨盤を後傾にして腰の筋肉を伸ばして座り続けることで、筋膜を引きちぎるようになります。引き裂かれた筋膜から炎症が強くなり、痛みで動けなくなります。
そのため、無理やり椅子や地面に座っている状態から立ち上がろうとすると「ピキッ」と激痛が走り痛くて動けなくなります。
このように、骨盤後傾で腰の筋肉を伸ばしたまま立ち上がろうとすると固まってしまっているので動かないです。無理に動かすと腰の痛みが増してしまいます。
まずはいきなり立ち上がろうとせず、下記のように骨盤を前傾にしてください。
骨盤を前傾にするには写真のように椅子の手前に座ってください。次に膝を90度以上、曲げるようにしてください。
骨盤を前傾にすることで勝手に腰の筋肉が伸びている状態から縮んでいる状態に動きます。動くことにより立ち上がるときも楽に立ち上がれる準備ができます。
注意:痛みが強くて動けない場合は、家族や友人に頼んでアイスバックやスーパの袋に氷とお水を入れてもらい、腰のアイシングを20分間してください。やり方は、患部に直接当ててください。患部の炎症が抑えられて動きやすくなります。
椅子に座った時点で骨盤を立てて座れているのならそのままの姿勢を保つようしてください。1度骨盤を後傾にしてしまうと痛みで動けなくて緊急時(トイレに行きたいときなど)痛くてすぐに立てないことがあるからです。
ぎっくり腰で座った姿勢から立ち上がる方法
骨盤の前傾姿勢が取れたら、座った姿勢かた立ち上がるまでの方法を「椅子・床・トイレ・電車」のシーン別で解説していきます。
椅子から立ち上がる方法
はじめは、椅子から立ち上がる方法についてです。椅子から立ち上がるときのポイントは3つあります。
まず1つ目のポイントは下記の通りです。
写真の赤丸のように浅く座るようにしてください。目安は椅子の半分より前に座るようにしてください。
2つ目のポイントは膝の角度です。1番の写真のように膝を伸ばしている状態だと、骨盤後傾で重心位置が後ろ(背もたれ側)になるため立てません。2番の写真のように膝を90度以上曲げる(椅子の下に足先が入る)ようにしてください。
3つ目のポイントは、両手を太ももの付け根においてください。次に肘を伸ばしていきます。
3つのポイントを押さえたまま、青矢印の方(天井方向)に頭が引っ張られるイメージで膝を伸ばしていくと椅子に座った姿勢から立ち上がることができます。
詳しくは下記の動画で説明しています。
YouTube動画になりますので音声がでます。
注意:立つ瞬間など動きたいときは、大きく息を吸ってから止めて動くようにすると、腹筋で腰をサポートしてくれるようになるので痛みがでにくく動けるようになります。
・椅子から立ち上がる方法2
自分が座っている前に机がる場合は、机を活用すると楽に立ち上がることができます。
まずは机がないときと同じように、椅子の下に足を入れて骨盤を立たせるようにします。背筋を伸ばし気味にキープしてください。次に下記のように机に手を置いてください。
机に両手をついて腕の力を使って立ち上がるようにします。このとき、左の写真のように机に肘を伸ばして手をつかないようにしてください。
肘を伸ばした状態で手をついてしまと腕の力が使えなくなります。右の写真のように脇をしめて肘が曲がるようになる場所に手をつくようにしてください。
赤矢印の方向に手で机を押していきながら立ち上がってください。ここでのポイントは肘が伸びきったときに顎をあげるようにして立ち上がっていくと立ち上がりやすくなります。
「椅子から立ち上がる方法2」の詳細は下記の動画でも詳しく解説しています。
youtube動画になりますので音声がでます。
床から立ち上がる方法
次は床に座った状態から立ち上がる方法です。床から立ち上がるときも椅子から立ち上がるときと同様に、できるだけ腰の姿勢(腰の筋肉を伸ばした状態)を変えないようにしてください。
床から立ち上がる場合は、椅子よりも深く座ってしまっている為、下半身の力を使うことがで来ません。傘や椅子など自分の体重を支えてくれるものを用意しておくようにしましょう。
床から立ち上がる方法は下記の通りです。
腰と背中の筋肉を伸ばしてキープするようにします。ことのとき目線をまっすぐにするのではなく上向けにすると顎が上がり伸ばすことができます。
写真のように傘を使って立ち上がるようにします。傘は痛めている腰側の手で持つようにしてください。長い傘があれば長い傘を使用してください。
ここでのポイントは傘を付く位置です。青矢印のように自分の肩のラインと同じ位置につくと体重が支えられなくなり、痛みがでます。肩のラインよりも傘を前につくようにしてください。
次に傘を持っている反対側の手を太ももにおいてください。立ち上がると同時に肘を伸ばしていき腰の角度をキープさせるためです。
注意:傘を使っていますが、傘がない場合は椅子でも机でも自分の体重をかけれるものなら大丈夫です。
赤線の体の真ん中の重心位置よりも右重心にしたいので、傘に体重をかけて立ち上がります。左の肘も伸ばしながら立つようにしてください。
この段階では、一気に立ち上がろうとしないで、両膝立ちまですることを意識してください。
膝立までできれば、傘を自分の体の前にもってきて両手で傘の持ち手を持ってください。
傘に体重をのせ、腰の姿勢を伸ばし気味にキープしてください。次に腰が痛くない方の足から立ち上がるようにしてください。
注意:床に座るときは立ち上がりやすいように正座で座ることをオススメします。あぐらや座椅子などに座ってしまうと、骨盤が後傾になり腰の筋肉が伸びきってしまうことで動けなくなる恐れがあるからです。
「床からの立ち上がる方法」を下記の動画でも詳しく解説しています。
youtube動画なので音声がでます。
トイレや電車の椅子から立ち上がる方法
次は、トイレや電車の椅子から立ち上がる方法です。トイレで用を足すとき急激に腹筋を使うので腰に負担がかかってしまい痛みで立ち上がれなくなってしまいます。
電車でも同じように、揺れる電車に対応していると腰の筋肉を過剰に刺激してしまい、痛みで立てなくなることがあります。
ぎっくり腰のときにトイレや電車に乗るときは、体重を支えるための杖や傘を持っていくようにしてください。
傘を使ったトイレ・電車の椅子から立ち上がる方法は下記の通りです。
骨盤を後傾にしないで、前傾にして腰から背中にかけての背筋を伸ばし気味にキープするようにしてください。
次に足を椅子の内側に入れる。もし電車の椅子などで足を入れるところがなければ、目線を空に向けてください。足を引かなくても骨盤前傾の姿勢を作れます。
最後に傘を地面につけるポイントです。左の写真のように肘が伸びるほど遠くに傘をつかないでください。
反対に、右の絵のように肘が曲がるぐらい体の近くにおいてください。立ち上がるときに肘を伸ばして腕の力を使って立ち上がるためです。
赤矢印の方向に傘を押して立ち上がります。このとき脇をしめて肘を伸ばすようにすると楽に上半身を起き上がらせることができます。
注意:ビニール傘の場合、傘の持ち手が折れてしまいそうになるので気をつけてください。
「トイレや電車の椅子から立ち上がる方法」 を下記の動画でも解説しています。
youtube動画になりますので音声がでます。
まとめ
ぎっくり腰になったときに楽に立ち上がるには、極力安静にしすぎないようにして筋肉と関節が固まることを防ぐようにしてください。
座っている状態で骨盤を前傾に動かしたり、後傾に動かしたりと一方向になりすぎないようにしましょう。
1時間に1度椅子から立つことや、顎をあげたり、足を椅子の中に入れたり伸ばしたりと体を動かすことこまめにする。これが最も立ち上がりやすくするコツです。
千葉県八千代市の整体院では、ぎっくり腰になったときは座っているときにアイシングをこまめにするアドバイスや、早期改善をする体幹の運動方法、腰が痛い場合にでもできる独自の体操。
そしてインナーマッスルマッサージでぎっくり腰になった患者さんをサポートしています。