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ぎっくり腰の経験がある人は、「立てなくなるようなぎっくり腰になりたくない!」と考えます。しかし、また腰が痛くなってきてどうしようと不安になってしまいます。
ギックリ腰になると、仕事を休まなければならなくなってしまったり、家事ができなくなってしまったりします。周りの人に迷惑をかけるのが嫌なため、ギックリ腰になる前になんとかしたいものです。
しかし、ぎっくり腰を起こす前の対策として何をすればいいのか理解している人は少ないです。
そうしたとき、ぎっくり腰の前兆を感じたにどうすれば、ぎっくり腰までならずに痛みをなくしていけるのか。何をすればいいのかを千葉県八千代市の整体師が解説していきます。
ぎっくり腰のなりかけで治すには、何をしたらいいのか?
最初に、ぎっくり腰になりかけの時点で治すには、何をしたらいいのか解説していきます。
アイシングをする
まず、にすることはアイシングです。なぜアイシングをしないといけないのかといいますと、炎症を取るのと同時に、筋肉の膨張を取り去っていきたいからです。膨張を無くすことで、ぎっくり腰になる確率はほぼなくなります。
ぎっくり腰のなりかけという状態では、普段気がついてない間に筋肉を使いすぎて筋肉が膨張し、筋肉を保護する膜が部分断裂を起こしそうになっています。
※筋肉は使いすぎると筋肉中にある血液の量が増えます。血液の量が増えると血管の直径が広がり筋肉が膨張をします。
下の図をご覧ください。
黄色い丸のところが筋膜です。筋膜を破かないようにするには、筋肉の膨張を無くさなければいけません。そのためにアイシングをします。アイシングをすることで、炎症を抑え、筋肉の熱を奪い膨張することをなくしていく作用があるからです。
このまま仕事や家事など体を無理に動かし続けて筋肉を酷使してしまうと、筋肉が膨張してプツッと切れてしまいます。一旦体を動かすことは休憩して、すぐにでもアイシングをしていくようにしましょう。
アイシングの詳しい方法は下記の通りです。
子供が熱を出したときに使うアイスバッグで患部を冷やします。(家になければ薬局にも置いています)
冷やし方は下記の通りです。
患部に直接アイスバッグを当ててください。そしてゴムでまいてください。ここでのポイントは、アイスバッグのフタをゴムの真ん中に合わせてまくことです。
こうすることでずれにくく患部をしっかり冷やせるようになります。自分で巻くのが難しければ、家族の人に手伝ってもらい巻くようにしましょう。もしゴムなど巻く材料がなければ、ゴムのパンツなどに挟むことで応用してください。
最後に、巻いた後は下記のようにしてください。
痛い方の腰を上に向きにして横向きでアイシングをしてください。時間は1回20分をできれば、1時間に1回ワンクールを2日間は続けてください。
安静ではなく歩く
基本的にまだぎっくり腰にはなってないので安静にする必要はありません。(ここでいう安静とは、長時間寝ている状態とか、長時間椅子に座っていることです)。
安静にしてしまうと、骨盤周りの筋肉が固まってしまってぎっくり腰になりやすい下記の右図のような骨盤後傾の形になってしまいます。
骨盤後傾になると、青い線の筋肉(腰の筋肉)が伸ばされてしまい、常に筋膜が切れかかっている状態になっているのでぎっくり腰になりやすいです。
そこで、ぎっくり腰になることを防ぐには骨盤を後傾から正常に戻すようにするために骨盤周り筋肉の硬さをなくすために歩くようにしてください。
歩くときのスピードはゆっくり(幼稚園児と歩くほどのスピード)で、靴もスリッパやサンダルのような擦った歩き方にならないようにスニーカーを履きます。歩行の時間は長くても20分ほどにして、10分は歩くようにしてください。
朝、昼、晩と3回ほど歩く時間を作ってもらえるとベストです。歩いた後は、アイシングを20分してください。クールダウン(歩いたときの患部の熱をとる)をすることで、ぎっくり腰になることを防ぐことができます。
注意:歩くときのは以下の3つのことに気をつけてください。
1つ目、何も手に持たないで歩いてください。荷物を手に持つとバランスが崩れてしまいます。さらに腕をしっかり振れません。
腕をふって歩くことによって、骨盤も動き自然と骨盤の位置をぎっくり腰になりやすい後傾から中間位に持ってこられるようになります。そこで、何も持たないで歩くようにしてください。
2つ目、なるべくやわらかい土の道や、芝生の道を選んで歩きます。コンクリートを歩くと地面からの衝撃の跳ね返る力が強いので痛めている患部に響いてしまったりします。
一方、土や、芝生の上を歩くと地面に歩いたときの衝撃が吸収されて衝撃がほとんどこなくなります。痛みを感じることなく楽に歩けるのです。
3つ目、歩き過ぎないようにします。早く治したいから頑張って歩こうとする人がいますが、やり過ぎてしまうと逆効果になってしまいます。できるだけ時間を守ってもらうことがぎっくり腰を前兆で抑えるポイントになります。
ぎっくり腰の予兆が出たときにやってはいけないこと
次にぎっくり腰の予兆があるときや、なりそうだと思ったときに「やめて欲しい6つ行動」について解説していきます。
1、重たい物を持たない
重たい手荷物は持たないで下さい。重たい荷物を持つことで下記のように背中から腰にかけての筋肉を疲労させてしますからです。
かばんを持っている右側の筋肉(赤矢印)は縮こまり、荷物を持ってない左側の筋肉(黄矢印)は伸びます。この時点で両方の背中と腰に負担がでます。さらに歩くときこの姿勢から下記のような姿勢になります。
斜めの姿勢では歩けないので、姿勢を正そうとして左側の筋肉を縮めて、右側の筋肉を伸ばして歩くようになります。
このように荷物を持って歩くということは、背中から腰の筋肉を普段よりも使って歩くので腰から背中にかけての筋肉の疲労が倍以上になります。(荷物が重ければ重いほど筋肉を使います)
重たい荷物を持つことを避けるだけで腰への負担は減り、ぎっくり腰になる可能性をなくせます。
・リュックサックもやめる。
リックを背負うと重心が後ろに移動します。それを前に戻そうと背中の筋肉を使うようになります。ずっと筋肉を緊張状態を維持しながら歩くようになるので、背中の筋肉が疲労してしまい弾力がなくなります。
弾力がなくなると、地面からの歩く衝撃を和らいでくれていた力が弱まり、腰に負担が出てきてしまうのです。ですのでリュックを背負うことによってギックリ腰になってしまう恐れがあるので腰が痛い状態のうちはオススメしません。
2、お風呂には入らない
ギックリ腰の前兆があるときや、なりかけているときはお風呂につかって温めることはをやめてください。温めることによって血液が全身に回ってしまい、炎症部分をさらに悪化させ、痛みがでたり筋肉が膨張したりしてしまうからです。
痛みが増幅すると動けなくなり、ぎっくり腰になってしまうのです。お風呂に入って温まることはやめてください。
注意:足湯などもやめるようにしてください。血液は全身回っています。足を温めることによって、患部にも暖かくなった血液がまわり炎症を誘発してしまうからです。
痛みを感じているときは、極力温めないようにしてください。どうしても汗をかいて体が気持ち悪いという人は、シャワーでサッと汗を流してください。
3、自転車に乗らない
自転車は予想以上に筋力を使います。こけないように乗っているだけでも、体幹(お腹と背中の筋肉)を使ってバランスを取るようにします。
自転車に乗ると気がつかない間に筋肉疲労が起こってしまい、自転車を降りる瞬間に「ギクッ」となってしまう恐れがあるので、腰が痛い状態で乗るのはやめるようにしておいてください。
さらに危ないのが、自分ではどうにもならないときがあります。自転車に乗っていて子供が急に飛び出してきたなどです。
急にブレーキをして止まるときの全身への力の入り方は、歩いているときの衝撃の何倍もかかり、腰への負担は大きいです。自転車は極力乗ることをやめてください。
4、食器洗いをしない
お皿を洗うとき、同じ姿勢で立ちっぱなしになります。あなたも何度かお皿を洗っているとき腰が痛い経験があると思います。これが、腰が固まっていたくなっている状態です。
ぎっくり腰になりかけていないときは、そのまま動いても何の問題もないのですが、ぎっくり腰になりかけてるときに無理やり動かしてしまうと、ゴムを無理やり引っ張ってしまうように、筋肉も無理やり引っ張られます。これではブチっと筋膜を破ってしまい、ぎっくり腰になってしまいます。
できることなら、家族の人に食器を洗ってもらうようにしてください。
5、洗濯物はしない
洗濯物もできることならやらず、家族に変わってやってもらうようにしてください。洗濯機からベランダまでカゴを持って運ぶのが重いからです。重たいものを持った瞬間、それだけでギクッとなってしまう可能性があります。
ベランダに持っていけたとしても、床に置いているカゴから、一回一回洗濯物をとって干す作業が腰に負担がかかります。
さらに干すときに身長が低くするときなど、背伸びをして干さなければなりません。背伸びが腰に負担がかかってしまい危ないのでなるべく洗濯物はやめて、家族の協力を得るようにしてください。
注意:特に冬になると、手先が冷えてしまったり、干している間に体が冷えてしまったりします。冷えてしまうことで体が硬くなり動きにくくなります。
動きにく体で無理に動かしてしまうと、筋肉を無理やり引っ張ってしまいギックとなってしまうので寒いときの洗濯物は控えるようにしましょう。
6、マッサージはしない
ぎっくり腰の前兆で、マッサージをしたらいいのかを解説します。基本的にマッサージなどの筋肉に外部刺激を与えることは禁止です。
理由は、切れかかっている筋膜を外部から押すことで切ってしまうからです。切ってしまうことでぎっくり腰になってしまいます。ですので、マッサージなどの治療法はやめておいてください。ただ患部以外の足のふくらはぎなどは大丈夫です。
ぎっくり腰のなりかけのときの湿布活用法
次に、ぎっくり腰になりかけたときの症状を抑えて改善していく湿布活用方法について解説します。
冷湿布を選択するべき
湿布は必ず下記のような「冷湿布」を選択してください。
冷湿布を使用する理由は、「痛い=炎症・炎症(腫れている)」となり、冷やして炎症を抑えるようにすると痛みは消えていき症状が緩和されていくからです。「痛い」と思ったときには迷わず冷湿布を選択するようにしてください。
1時間に1回貼りかえるようにする
痛みが強いぎっくり腰寸前なら1時間に一度冷湿布を張り替えるようにしてください。湿布の意味も冷却(冷やす)なので、冷却が弱まると意味がなくなってしまいます。冷却をするために1時間に1度は張り替えるようにしましょう。
注意:夏は、寝るときはなるべく湿布は貼らないでください。寝ている間に汗をかいて湿布の部分が濡れてしまい、常に水風呂に入っている状態になります。そうすることで患部が冷えてきてしまいます。
汗をかいて冷えると、体が自動的に冷えていると思って温めようとします。その結果、炎症がかなり強くなりますので注意してください。
湿布を貼る場所は、患部に直接貼ってください。このとき自分で貼ると体を捻ってしまったりしうことがあるため、家族の人に協力してもらって貼ってもらうことをおすすめします。
肌が強い場合は薬剤が入ってる湿布を貼っても大丈夫
冷湿布でもなく、温湿布でもない、下記のような薬剤(ロキソニンやボルタレン)入っている湿布があります。
貼るタイミングは冷湿布を貼るときと同じです。1時間に1度は張り替えてください。しかし、この湿布類は、肌への刺激が非常に強いので肌が弱い人にはオススメしません。
注意:肌が強い人でも貼りつずけると被れたりします。かゆみを感じたらすぐにはがすようにして下さい。
ぎっくり腰にならないで回復させる股関節ストレッチ
最後にぎっくり腰の前兆のときにするストレッチを解説していきます。ぎっくり腰になりかけてるので筋トレやランニング、筋肉を伸ばしてしまうような激しい運動は必要ありません。骨盤後傾を中間位に戻すようにする「股関節の運動」で十分です。
股関節の動きが悪くなることによって骨盤が後傾して固まってしまうので、股関節を柔らかくしておきましょう。
やり方は下記の通りです。
足を肩幅ぐらいに広げて大きなボールを持っているイメージで両手を上にあげます。このとき黄色い線のよう左右両サイドに壁があるイメージをしてください。
両腕はそのままキープして左の黄色い線に向かってヘソを動かしていき、左の股関節に体重が乗っていることを確認してから8秒間キープしてください。
次は両腕をそのままキープして右の黄色い線に向かってヘソを動かしていき、右の股関節に体重が乗っていることを確認してから8秒間キープしてください。この股関節のストレッチを1日1回することによって、1ヶ月もすると股関節が柔らかくなり、痛めにくい体になります。
注意:人に押してもらったり引いてもらったりするストレッチだと、手伝ってもらってる側の力が強すぎてぎっくり腰になってしまう恐れがありますので、1人でできるストレッチ法をお勧めします。
まとめ
ギックリ腰になりかけのときは、やめることを増やして、痛みがでないように、できる動作だけをやることをおすすめします。特に日常生活は見た目以上に体に負担がかかります。少しでも腰などに異変を感じたらとすぐに変わってもらうようにしましょう。
すぐにアイシングをしていく癖をつけていけば、ぎっくり腰までにならずに回復することができます。しかし、まずは腰が痛くなる環境を変えていくことが大事です。そのためにも、日々運動(歩くこと)をして骨盤の角度を中間位に保てるようにしておくようにしてください。
千葉県八千代市の整体院では骨盤の角度を常にチェックして患者さんの体がぎっくり腰にならないようにしています。さらに、歩く以外の運動指導(自宅でできる骨盤体操)を指導したり、独自の骨盤矯正で骨盤の角度を中間位に保てるようにサポートをしています。